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二人を繋ぐ夜光花の灯り④
そんな俺の願いが届いたのか、クロードは俺の中で吐き出した。そして同時に俺も勢いよく白濁を放出する。その衝撃で体がびくびくと痙攣した。
ふぅ、と深く息を吐きだし震える体を叱咤しながらずるりとクロードを引き抜いた。クロードが抜ける瞬間またびくりと快感を感じ、それと同時に深い喪失感に襲われる。終わってしまったのだ。クロードと繋がれる、最初で最後の幸せな時間が。
「ありがとうクロード。疲れただろう?」
俺は用意していた眠り薬の瓶を口に含み、それをクロードへ口移しで流し込む。クロードは抗えずそのままごくりと嚥下した。それを確認し、一度クロードから口を離すも名残惜しくてもう一度気持ちを込めて口づけた。
「ぁ……」
愛しい気持ちを込めてクロードの頬を撫でる。すると薬が効いてきたのだろう、クロードの瞼は段々と下りて来た。それに抗うように目を必死に開けようとするも、クロードはそのまま眠りにつく。痺れ薬も眠り薬も、朝になれば抜けるだろう。
「ごめんねっ……今までありがとう。おやすみ、クロード」
意識のないクロードにもう一度口付けて、最後の思い出を俺の中へと閉じ込める。
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