こころのこる

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 おかしいな、と思ったんだ。  僕の靴も筆箱も教科書もそのままだった。  いつものように僕の席には花が飾ってあったけど、僕のものが何も捨てられたり隠されていないのは、非常に珍しいことだった。  自分がなくなった物があることに、まだ気づいていないだけかもしれない。  あいつらは、今度は僕から何を奪っていったのだろう?  僕はしきりに考えた。
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