こころのこる

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「ただ、見ているだけだったらお前もあいつらと同じだぜ?」  僕は、小さく怯えているラクダを見た。  このままだと彼女の目には、この僕さえも敵に映ることだろう。  また自分が再びあいつらの標的になる覚悟で、割って入るべきなのだろうか。  それが今まさに、僕の果たすべき正義なのだろうか。  どう思ってみたところで、僕の足は立ちすくんだままだった。
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