運命の人

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 帰りの電車に乗る。 ふと、優斗の言葉を思い出した。 「結衣!運命の人って二人いて、一人目は別れの辛さを二人目は永遠の愛をおしえてくれるんだってさ!」 「えー!それじゃあ優斗はきっと私の二人目だね!」だなんて言ってたあの頃が懐かしく感じた。 電車が走ってる、外を見ると。 各駅停車でしか止まらない優斗の最寄駅を見つける。 私の乗っている快速急行で通りすぎていく。 優斗とあの改札を通った、もう二度とあの改札を通ることはないけど幸せだった記憶だけが蘇ってくる。 今日のことを振り返る。 別れのシーンを思い出したことを振り返る。 一番愛してたとか幸せになってねとかも言われたな、 言わないでよ、要らないよって言えばよかった。 デートしてても家に帰っても身につけてる。 優斗が好きだった水色のピアスを耳で揺らしているんだ。 家に帰って、ご飯食べながらスマホ見る。 インスタを見ながら、たまたま流れてきたストーリー。 外せずにいた優斗のフォロー。 「え、」と声を出す。 優斗とミディアムくらいの女の子。 ハッシュタグに「#デート」と書かれてた。 優斗も私じゃない誰かと幸せになったんだねと思う。 私は何故か泣いてしまう。 なんで、なんで、泣いちゃうの! まだ好きだった。言わないよっ、言えないよっ、! 私の好きとか要らないね、優斗はもう幸せなんだから。 考えてみれば、間違いなく優斗は私の一人目の運命の人でした。 ー優斗、幸せになってね、ー Fin。
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