死にかけた俺

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死にかけた俺

あれはなぁ〜ワシにとっては遠い昔なんやでぇ。 ワシがまだちっこい頃やぁ〜・・! オトンとオカンがワシと偶然に出会ったんやぁ。 その時のワシはそりゃ惨めなもんやぁ! 何日もなんも食うとらんし、身体中は()いいしぃ! そらぁ悲惨ちゃう言葉が一番当てはまるっちゅうもんやったんやぁ! ワシは物心が付いた頃から誰もおらんし、知り合いもおらんのやぁ。 ワシはその日を食う為だけに必死やったんやでぇ! ある日を境にワシはくたばりかけておってなぁ・・もう眼は霞んでおるしぃ歩くことも難儀な話しやぁ!      『 あかん・・もうあかん! 』 ワシは静かに眼を閉じ・・ましてなぁ! 「ねぇ・・この子は死にかけているよぉ」 「うわ〜ダニとノミだらけじゃんかぁ〜・・それに皮膚病もぉ・・!!」 ワシが気づいたのはえろう臭いとこやった! 今まで嗅いだことの無い臭いとこやぁ! そりゃゴツイおっさんとケバイ姉ちゃんがワシにえらい痛いもんを何回も打ちよってなぁ・・それが何日も続いておったんやぁ〜! でも夜は暖かい寝ぐらと懐かしい味を飲ましてくれておってなぁ! そやなぁ何日くらいかようわからんけど・・あのオトンとオカンがワシを迎えに来よった。
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