歓迎されない再会

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すると佑依は、私を通り越して遠くを見つめる。 私も振り向いてみると──佑依の視線の先は、その姿を見つめる彼の姿。 正直、ヨシ!とガッツポーズ。 佑依はまだ人見知りをする。 特に男性──その中でも若い人が苦手。見つめられるだけで泣き出してしまうことも多い。 ここで泣いてくれれば……追い出すきっかけになる、なんてあざとい考え。 でもいつもは秒で泣く佑依だが、不思議そうに彼を見つめている。 「んまーばばばー」 まだちゃんと意味のある言葉をしゃべらない佑依。何かを訴えかけるように叫ぶと、ハイハイをして移動。 そのまま彼の前にちょこんと座ると、指をしゃぶりながら不思議そうに見つめている。 「佑依ー!パパでちゅよー!」 彼は佑依を覗き込んではデレッデレと笑顔。 今に見てろ泣き出すぞ。そう思ったけれど──佑依のキャッキャという声でその期待は見事に打ち砕かれた。 「佑依遊ぼっか!何する?ブロック?」 そのまま彼はそこにあるブロックを積み上げる。 そしてそれを片っ端から崩していく佑依。 それでも彼は楽しそうに、いくつものタワーを佑依の為に作っては、佑依はそれをまるで義務のように壊していく。 思えば、だけど。 佑依は自分と同じ顔の人に何かを感じても不思議ではない…か。 ──早く追い出さなくては。 そんな思いが胸の中に渦巻く。 でもどうしても……私はそれを行動に移すことができない。 それ程二人が楽しそうにしていて──そっくりな顔で笑っているからだ。
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