(8): 灰かぶりがドレスを着ても

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プレハブの防音室。 1度訪れて以来、お昼ご飯にたまに誘われるようになって、最初に感じた落ちつかなさは、回数を重ねるごとになくなった。 私が混ざっていることにも、みんな違和感を覚えなくなってきたみたい。 「妹と、あと弟もいるんだっけ? 何歳なの?」 「妹が小1で、弟は中2」 「へ〜、けっこう年の差あるんだね。かわいい?」 首を傾げた安曇さんに、ぶんぶん首を縦に振る。 「うん、かわいいよっ。毎日かわいい盛り」 京香は言わずもがな。 奈央は……たぶんかわいいなんて言ったら「子供扱いすんな」って不機嫌になるだろうけど、私にとってはやっぱりかわいい弟で間違いないのだ。 勢いよく肯定した私に、安曇さんが吹き出す。 「ふはっ、親ばかならぬ、きょうだいばか?」 「……そうかも」
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