第2話

3/4
前へ
/51ページ
次へ
「あ、どうも。私はロモラッド・ド・レモレッドです。そちらのお嬢様にはいつもいつもお世話になっておりまして」 「我々は初対面のはずですが?」 「もはや初対面とは思えない程、仲良くなる見込みがあるということでここは一つ。どうです? 当学園が誇る料理研究会の作った食事など頂きながら今後の学園生活についての話でも」 「結構ですわ。こちらのプランセートと貴女の従者で、貴族の伝統に乗っ取った決闘を行っていただきます。貴女も一流の貴族足らんとするならば、この決闘を断るなどできないはずですわ」  一流って言われても、家は三流貴族の家系なんだけど。  それとも、午前様で酔っ払って帰ってきた父ちゃんを引っ叩く母ちゃんみたいのを一流と言うんだろうか? あの人、一応隣国の王家のいとこだから。  ……いや無いな。それに従者って言われてもね……。 「すいません、私の従者は今郷里に帰ってまして。呼び寄せるとなると数日掛かりますが?」 「……ぅ。うんん!! であれば仕方がありません、この場はわたくしの勝利として貴女を手始めとしてこの学校の人間に正しい貴族意識というものを植え付けて差し上げますわ」  うえ~やめてくれよぉ。チラッと周りを見渡すと私と同じことをみんな考えていたのか全員嫌な顔してる。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

71人が本棚に入れています
本棚に追加