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無視してやろうかと思った。
相手にしないのが、きっと一番賢い。
……でも。
純二さんも寝たことだし、暇だし。
なによりわたし、最近すっごく刺激を求めている。
昔みたいに、あの男がどうとかこうとか言って友達と盛り上がってた頃が懐かしくて。
なんでもいいから、なんかネタがほしい。
ただ退屈だから、暇つぶしに……
『久しぶり!急にどうしたの?笑』
一応5分だけ置いてから、返信した。
するとむこうからはすぐに返ってきた。
ピロン、と鳴った通知音になんだか変な罪悪感が湧いてきて、マナーモードに設定した。
『いやーなんとなく笑 どうしてるのかなぁと思って。りらが結婚生活上手くやってるなんて想像つかないって思って!笑』
イラッ。
やっぱり、無視しておけばよかった。
冗談のつもりかもしれないけど、それでもちょっと腹が立つ。
『上手くやってるよ!』
すかさず返信した。
するとあちらからもまたすぐにきた。
『本当に?笑 旦那のことは、ちゃんと好きになれたの?笑』
……あぁ、ダメだ。
やっぱりこの人、嫌い。
わたしはなんだかぐったりしてきて、ソファにもたれ天を仰いだ。
目を閉じる。
そして思い出す、彼との別れ際。
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