1. 夫とわたし

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そのあとは他愛のない昔話や、同級生達の噂話とかで盛り上がり、15時には解散した。 お互い独身の頃のように、夜までたっぷり遊ぶということはもうない。 帰りに寄ったスーパーで食材を買いながら、なんだかぼーっとしてしまった。 久しぶりに会った友人の幸せそうな姿をみて、あらためて自分のおかしさが身に染みる。 ーーわたしは、異常だ。 恋をすることができない、病気だ。 だけど今さらそんなことを悩んでも仕方がない。 今までも上手くやってきたし、そしてこれからも…… 夫の喜ぶ顔を思い浮かべながら、今日はハンバーグにしようと決めた。 ちょっと良いワインも買ってあげようか。 彼のために何かをしてあげたいと思うこの気持ちに、嘘はない。 これを“愛”と呼んでも間違ってはいないだろう。 そもそも、いちいち間違いだと指摘してくる者などいない。 わたしの気持ちは、わたしにしかわらかないのだから。
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