天使の羽根

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ようやく、自分軸を確立し、「ここからだ‼︎‼︎ 」と思っていたが、父の病で、当たり前に、私も家族も父を第1に考えなくてはならない時間となった。 子供の頃、親が亡くなる事を考えただけで怖くなった。夜になると思い出しては、悲しくて眠れない。 大人になっても、同じだった。覚悟をしておかなければならないのは、重々、承知していた。 その日がやって来た。 そこから、私は、毎日、泣いた。家族にもう泣くなと、父が心配するから泣くな、、、と、、、。 体を壊すから、もう泣かないで、、、と、、、。なぜ、泣かないのか、悲しくないのか、不思議に感じた。 皆、悲しんでいることは解っていたが、それぞれの立場が違い、大人になって、生きる環境も違う。いつまでも、泣いてはいられないと、、、。 そこから、暗闇に潜った深海魚のようになっていった。 もう、生きていたくない、、、消えてなくなってしまいたい、、、と、自分の中で葛藤する毎日だった。 多分、時間の問題で、消えていくんだろうと思う反面、お腹が空くと、食事をする自分が、嫌だった。 「矛盾してないか?」 「どうなっているんだ?わたし、、、。」 そんな時間が数年続いて、、、限界だった。 ハネをなくした時と、きっと、同じくらい悲しい出来事だと、今は感じる。 なくしたハネは、どこへ行ったのか、、、そのハネを探しに行きたい。行かなければ、、、という純粋な気持ちにさせてくれた天使に出逢って、 私は、今、また歩き出している。 続。 ここまで読んで頂いて有難うございます。感謝申し上げます。 いつも、励みをいただいてます。 続編、書いていきますので、よろしくお願い致します。
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