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マネージャーは楽屋から出ていって、すぐに雑誌記者らしき人を連れて入ってきた。
「どうも、忙しいなかすみません。さっそくなのですがインタビューを……」
正面に座った雑誌記者が、手元のノートを開きながら話を始めた。
「夏木ユウコさんのご活躍は目覚ましいものがありますね。最近ではベテラン女優にも劣らない、演技派女優として注目されていますよ。特に陰りのある雰囲気が良い。若さもありますが、整ったルックスと陰りのある表情のミックスが素晴らしい。……それでですね、次の特集で夏木ユウコさんのことを書くこととなったのですが。なんかこう、見出しというか、キャッチフレーズみたいなものって、なにかありますか?」
少し悩んで、マネージャーが答えた。
「そうですね、アンニュイ・女優なんてどうでしょうか?」
おわり
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