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「いつもみたいに眼鏡をかけてるのも知的でいいけど、
眼鏡外してる日聖さん、可愛かったよ」
そう思っている間にも。
また意味がわからないことを言ってきた。
眼鏡を外す？
眼鏡を外して過ごすことは困難。
だから外に出ているときは眼鏡を外すことなんてしない。
それなのに。
眼鏡を外す？
そんなこと絶対に有り得ない。
「三つ編みも悪くはない……けど、
髪を結ばず無造作にしている日聖さん、
ちょっと色っぽくてよかったんだけどな」
「そうだよね。
だけど、あれは『ちょっと』どころじゃないね。
日聖さん、ものすごく色っぽかったよ」
「そうそう。
だって男子たちなんか口をポカンと開けて
日聖さんに見惚れてたもんね」
髪を三つ編みにしていない？
そんなことあるわけがない。
学校に行くときは必ず左右二つに分けて三つ編みをしている。
それなのに。
そんな私が。
髪を結ばず無造作に？
それにっ。
色っぽい、って⁉
それからっ。
男子たちが私に見惚れていた、って⁉
私は注目されることが大の苦手なのにっ。
「制服のカッターもラフな感じに着ていて、
スカートの丈も結構短めだったよね」
「そうそう。
それがまた、かっこよくてさ」
制服のカッターをラフな感じに？
スカートの丈も結構短め⁉
かっこいい？ それが？
私がそんな制服の着方を⁉
そんなこと、絶対に有り得ないっ‼
制服は校則の規定通りに着ている。
カッターはボタンをきちんと上まで留めている。
スカートの丈も守っている、きちんと。
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