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最早、絆理が何を言っているのかなんてわかるはずもない。ただ出したい、イきたい、という気持ちが俺の脳内いっぱいに広がって目の前の男に縋り付く。
そんな俺の痴態に絆理は一層目を細め、眇め見る。
「も、もうぅ、と、溶けるぅ。」
「まだっ、まだ大丈夫。まだ俺と一緒に気持ちよくなってないだろ?」
絆理の声に無意識に何度も頷く。
我慢しなくちゃ、と何よりも強く思った俺の頭は、正常な思考回路が遮断していたんだろう。
いつのまにかローションの足された絆理の指が俺の後孔をクルクルと撫でてから徐に中に入り込んできた。
「ぐぅっ…。」
「ああ、キツかった?いっつも一生のココはすぐ閉じてしまうんだよな。ま、それをこじ開けて蕩けさせるのが楽しみでもあるんだけど。ああ、ゆっくりするから……な、一生、最初はゆっくり…。」
「んんぅ……。」
圧迫感に身体が浮き上がる。上から抑え込まれるように絆理の身体が重なって、硬い腹筋に俺の欲望が押し付けられると快感がせり上がり無意識に腰を押し付けてしまう。
「かわい…。気持ちよくなっちゃう?一生…俺で気持ちよくしてる?」
「んぅっ、んんっ、」
何か言われているとぼんやりとした頭で考えるけれど、意味は分からず、ただ絆理の優しい声だけが心に響く。
何をしても許されているかのような包み込まれるような温かさがそこにはあった。
「はぁ……一気に可愛くなりすぎ。そりゃぁ一生は最初から愛らしかったけど。これは別格……。」
「んっ、やっ、やぁっ、早くっ…絆理っ、早くっ。」
まだだよ、と意地悪く俺に軽くキスを落として絆理は俺の中の指を増やした。
入口の方を慎重に広げていたかと思えば、内壁をスルリと撫でるように擦る。
いつも探り当てられる快感の束を狙いすましたようにグイッと押して俺の身体が目に見えて跳ねた。
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