1話:年長の頃

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1話:年長の頃

「皆の将来の夢を教えてね〜」 皆と一緒に卒園アルバムに載る絵を書いていた。 この頃の夢はパティシエだった。 「るりちゃんの夢の絵をこの紙に書いてね!」 「せんせー!るり、大人になったらパティシエになるの!」 「へぇ!いいね、先生もるりちゃんのケーキ食べてみたいなぁ〜」 「先生のためにケーキ作るぅ!」 私はお母さんが作るお菓子やケーキが大好きだった。 いつか私も作れるようになりたくて、パティシエになる道を選んだ。 「るりもパティシエなの!!」 「うん!なつもパティシエ?」 「そうだよ!大人になったら一緒にお店建てよーね!」 一番仲良かった夏と店を建てる約束をした。 今は2人とも夢が変わっちゃったけど。 「るりちゃん上手に描けたね!じゃあ遊んできていいよ!」 昔から絵を描くのが好きだったから、絵には自信があった。 「あ!るり!一緒に遊ぼー!」 「あれ、しおり?もう終わったの?」 この時は皆が仲良しで平和で、誰とでも喋れた。 友達も多くて、その子達は皆優しくて。 喧嘩も多かったけどすぐ仲直りすることが出来た。 この幸せは、いつまで続くのかな。
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