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期待してしまう
ふわりと飛んでくる蝶々に
窓ガラスを叩く雨に
波に転がる貝殻に
木枯らしに運ばれた落ち葉に
瞼に積もる初雪に
あなたが化けているんじゃないかと
独りよがりに気配を感じて
でも話しかけても返事がなくて
声が聞こえなくて
孤独を思い知らされる
だからね
あなたが化けているのなら
次はあの頃のあなたに化けて
また私の目を見て笑ってほしい
そして暖かい春の日に
髪に絡まる花びらみたいに
ずっと傍にいてほしい
私からあなたの傍に行くその日まで
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