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「うち、副業OKでしたっけ」
「本業に支障がなければOKだよ。私もしてる」
「そうなんですか!?」
がぜん興味がわいてきた。先輩とは気心の知れた仲だ。同じところならがんばれそう。
「週2~3日、勤務時間は2時間から応相談、時給3,000円」
私は目を丸くした。
「たっか! え、めっちゃいい条件ですけど……怪しくないですか?」
先輩、まさか犯罪に巻き込まれて……と心配したけど、本人はにこにこしている。
「そうねぇ……ちなみに、犬は好きかな?」
「好きです!」
「よかった。なら大丈夫よ」と謎の微笑み。
「加奈子ちゃんの特技が活かせる仕事だから。
一度見学にいらっしゃい。無理強いしないから大丈夫よ」
優しい口調は私の不安をかき消すには十分で、「先輩がそう言うなら」と私は答えた。
まさかあんなことになるとは、思っていなかった。
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