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今日も商談から帰ってきて電池を大量消費した課長は、私を人気のない物陰に引きずり込んだ。
――しかしながら。
「課長にとって私は、ただの充電バッテリーですか」
もう一方的に課長から、関係を求められるのは嫌なのだ。
私はものではない、人間だから。
「は?」
一言発した状態で、彼は固まっている。
やはり、そうだったのだと落ち込んだものの。
「いや、恋人だと思っているが?」
「は?」
予想外の言葉に、今度は私が固まった。
「俺は優奈が好きだからキスしたいし、そういう関係になりたいと思ったんだが、優奈は違うのか?」
「え?」
違うのかって、そりゃ……好きですが?
だからこそセフレだって割り切れなくて、こんなにもやもや悩んでいたわけだし。
でも課長だって一言もそんなことを言ってくれなかったわけで。
「わるい、優奈ってもしかして、好きでもない男に抱かれる軽い女……だったのか?」
「そんなことあるかー!」
「ぐふっ!」
繰り出した拳は、華麗に課長の腹へ決まった。
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