手首の傷に花丸を
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私は部屋に戻った。結局――そして今度も――生き延びた。 部屋には誰もいない。おなじみの独り。 私はベッドにダイブすると、長袖の袖をめくって、左手の手首を眺めた。そこには幾多の線が走っている。あの頃、私は死にたくて傷つけたし、生きてるって感じたくって、生きたいって思って、傷つけていた。 あの頃の感情は過去のものだ。私はもう、しない。だから、今の私に――花丸をあげたい。 「誕生日、おめでとう」
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