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第18話 あたしの心は魔王カルデラ様のものよ
私は裕福ではないが優しいパパとママの間に生まれ幸せな家庭で過ごして来た。
パパはVermont社に勤めていてVermontJrの側近だった。技術者としても優れていてVermont社が大会社になったのもパパの技術力があったからだ。
しかし、あの女が現れてから状況が変わった。
Vermont社を退職する事になった。
パパもママも事務所を作り日夜働いた。家計が苦しくなってからママは複数のパートを掛け持ち働いた。あたしも学校から許可をもらいバイトを始めた。
ある日あたしが学校から帰ると事務所のシャッターが閉まっていて、自宅のシャッターも閉められていた。
嫌な予感がした。
玄関の鍵を開けドアを開けると電気が付いていなくて家の中は真っ暗だった。
「パパ?、ママ?」
あたしはリビングのドアを開けた。
リビングはキッチンから差し込む陽の光で部屋の中に少し光が差し込んでいた。
部屋を見回すと差し込んだ陽の光に当たる足が見えた。その足は靴下を履いていて一つはママが履いていた靴下だった。
あたしは恐る恐る足の真下に行き見上げるとロープから垂れ下がっている二人の姿が見え、絶叫し気を失った。
気がつくと外は真っ暗で、ぶら下がっている二人の下で暫くぼんやり座っていた。時間が経つに連れ匂いがひどくなり、あたしはバックの中にあるスマホを取り出し救急車とパトカーを呼んだ。
警察にいろいろ質問されたが自殺と判断され、暫く親近者の所にいく様に言われた。
その矢先に愛しい彼の方の声が出て聞こえてきた。
『俺はカルデラ、お前を救ってやろう』
彼の方が何を言っているのかわからなかったが、パパとママを生き返らせてくれる事。見返りは暫くあたしの体の中で過ごす事。その二つだけはわかった。あたしは二つ返事で了承した。
そして再びあたしは生きる希望を持った。家に帰ればパパもママもいて毎日が楽しかった。苦手の運動もできる様になり、学力も向上した。
ある日彼を見つけた。あの憎き女の息子である久米勇司を。
あたしは毎日殺してやる、殺してやると思い続け、彼を支配して行った。
暫くして彼らが魔王カルデラ様を探し始めたの知りカルデラ様の復活の計画をした。
計画は失敗し再びパパとママは彼女らに殺された。
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