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12-4(大樹 編) 自制心を総動員
愛美さんと会うのは、これで4回目。
だけどこれまでパンツスタイルしか見たことなくて、膝が見えるミニ丈のワンピースを着た愛美さんのきれいな脚に、思わず目が釘づけになる。
愛美さんも、僕と僕が乗ってきた車を驚いたように見つめている。
プライベート用の車は2台持っているが、今日は少し遠出するからと、より乗り心地のいい方の外車を選んだ。
この車はアジリティーコントロールサスペンションがついていて、荒れた路面や、急なカーブの時も身体に衝撃が伝わりにくく安定して乗っていられる。
しかし、失敗した。
愛美さんを助手席に乗せるなら、もう1台の国産車の方が、この車よりも若干助手席と運転席の間が近くて、手を握ったり、この美しい脚に触れたりしやすかったかもしれない……。
つい、愛美さんに触ることばかりが浮かんでしまって、しばらくボーっとしてしまっていたことに気づいて、慌てる。
愛美さんに荷物を持たせたまま、僕たちはボンヤリと見つめあっていた。
よく見ると、愛美さんは荷物の他にもペットボトルの飲み物を2本、手に持っている。
僕の分のカフェオレも買ってくれていて、本当にイイコだなと思った。
これから先は何でも僕が買ってあげよう。
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