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果たし状
城南高校の番長、鬼瓦鉄風は、堂門高校の番長、鮫島凶助に果たし状を書いた。
〈鮫島へ
俺はおまえをぶちのめす。なぜならおまえがデカい面してやがるからだ。おまえなど、俺にかかれば赤子の手をひねるように打ちのめせる。ぶっ飛ばしてやる。吹き飛ばしてやる。なめてんじゃねえ。おまえのその能面のような顔面をめちゃくちゃにしてやる。ふざけんなよ。大ぼけめ。ひねり潰してやる。ぶち殺してやる。わかったか。くそが。
俺はおまえを愛している。
鬼瓦鉄風〉
果たし状を読んだ鮫島もまた、鬼瓦に向けて返事を書いた。
〈鬼瓦へ
おう。唐変木。てめえのような腐りきった男、目障りでしょうがねえ。てめえの阿呆みてえな間延びした面、ガマガエルのように挽き潰してやろうか。外道が。てめえのからだの骨という骨、糞味噌に叩き潰してやる。どうだ。文句あるか。てめえの果たし状、しかと受けた。いつでもかかって来いや。能なし。
俺はおまえを愛しているだと?ふざけんなよ。
俺もてめえを愛している。
鮫島凶助〉
その後、愛し合っている二人はベッドの上で一戦をまじえたという。
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