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映画館を出て、駅前にある居酒屋まで歩いて、ご飯を食べることにした。 この居酒屋は完全個室で、障子で部屋が仕切られている。 案内された部屋は1番奥。 時間が早かったせいか、客はあまりいないようで、障子が開いたままの部屋が幾つもあった。 メニューを開いたら、かなり種類が揃っていて、適当に注文をした。 注文した品がテーブルに並ぶ前に、先に来たビールで取り敢えず乾杯をした。外では呑まないようにしてたけど、響さんとビールを呑みたかったから注文した。 暫くしてから注文した品が次から次と来た。家に居る時と同じく、楽しく会話をしなら呑んで、食べていた。 僕は1杯目はビールで、次はウーロン茶を注文した。 テーブルを挟んで向かいに座る響さんは、2杯目のビールをゴクゴクと飲み、テーブルにジョッキを置いてから、前のめりになって顔を寄せてきた。 「ねぇ、これからは なっちゃんと一緒に寝られる?」 思わず飲んでいたウーロン茶をマンガのように吹き出しそうになった。 「なっ何言ってるんですかっ!酔ってるんですかっ?」 僕は動揺して思わず怒鳴り付けてしまった。 「ええ、酔ってないよ?怒んないで?ダメ?この1ヶ月、おれちゃんと“待て”してたんだよ? 恋人になったらやっぱり、なっちゃんを抱き締めて寝たいし、なんなら、えっちな事もしたいなぁ?……ダメ?」 ダメだ。 響さんの上目遣いの破壊力がハンパない。小首まで傾けて、可愛すぎるだろう!? 耳とシッポが見えた気がした。
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