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ブザーの音で、近くに居た教師と警備員が数人来て、ドアの前で僕と響さんの姿を目にし察したようで、唖然と立ち尽くしていたが、篠木と翔太が対応し、田村と2人の男は警備員と教師たちに連れて行かれた。 篠木と翔太はドアを閉めて、ドアの向こうで残っていた人たちへの対応をしてくれていた。 響さんは震え泣く僕を固く抱き締めてくれた。 何度も背中を撫でて、もう大丈夫だと何度も耳元で囁いて。 徐々に落ち着きを取り戻し、体の震えはおさまったが、涙は止まらなかった。 それでも、途切れ途切れにあの人たちにされた事を話した。 「見られ…た…。触ら…れ…た。写真まで…撮られて……」 「写真?」 「そこにあるスマホで…」 震えながら机に指をさす。 「なっちゃん怖かったね。ごめん。おれのせいだよね。おれがもっとしっかり田村に言っていたらこんな事にならなかったのに」 響さんの声が震えてる。 「違う。響さんのせいじゃない。あの人たちは以前にも同じ事をしてたらしいんだ。響さんが悪いんじゃない」 泣き顔で見上げる僕の顔を服の袖で拭いて、頭を撫でてそして僕の頭を抱き込む。 2度とこんな目に合わせないと言って。 学校関係者に事情を聞かれ、ありのままを話した。 教室の鍵を何故 田村は持っていたのかは知らないが、学校側のずさんな管理が原因だと響さんは怒りを押さえながら言っていた。 あの3人は強姦未遂で退学処分は間違いないだろう。 警察沙汰にはしたくないという僕の意向と、学校側も醜聞を避けたかったのだろう。このことは内密に処理された。 生徒が誰1人としてそこにいなかったので変な噂にならずに済むはずだ。 もし目撃した人たちに聞かれたらどう答えるかを響さん、篠木、翔太と僕の4人で話し合った。 僕が男2人に連れて行かれた理由は「カツアゲされかけた」と言う事にした。 他に理由が思い浮かばず、聞かれないことを祈った。
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