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一通りの話は終わり、篠木と翔太にお礼を言って、響さんと自宅までタクシーで帰る事にした。 その際、2人無言だったが、それでもずっと手を繋いでいた。 マンションに着き、響さんに手を引かれたまま、玄関まで歩いた。 響さんが玄関を開け、僕の背中をそっと押して、先に入るように促された。 ドアの鍵を閉めてから「やっと着いた…」と言って僕を抱き締めた。 僕もやっと息ができたような、ホッとしたような、そんな安心感が生まれ抱き締め返した。 取り敢えず落ち着く為にと、僕をソファに座らせ、響さんはインスタントコーヒーを淹れて僕に手渡してくれた。 響さんは自分の分をテーブルに置き、僕の隣に座ると、響さんは僕に向かって頭を下げた。 「おれのせいで本当にごめん」 「違う!頭を上げて下さい。響さんのせいじゃないって言ったじゃないですか!」 慌てて響さんの肩に手をかけ、頭を上げて貰った。 「でも…」 僕はため息を1つして真っ直ぐ響さんを見詰めた。 「じゃあ、そんなに言うなら、償ってくれますか?」 響さんは口を開きかけて頷いた。 「上書きして…」 僕はトレーナーを捲り、反対の手で響さんの手を取る。 「ここと…ここ、触られた。……ここも…。気持ち悪いんだ。だから、上書きして…」 男たちに触られた箇所、腹から胸回り、乳首、そして、下半身を響さんの手で触れさせた。 さっきまで焦燥感が漂っていたのが嘘のように、スイッチが入ったのは、お互い様だと思う―――…
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