春人side

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急いであの女の子の後ろを追いかける。 すると女の子は二階へと階段をのぼっていった。僕も階段をのぼる。階段をのぼりきって周りを見渡すと女の子が病室へと入っていくところがみえた。そこは僕の隣の病室だった。 僕は女の子が入って行った病室へと向かう。ドアが開いていたため、体を乗り出して病室を見渡す。 「あれ?誰もいない…」 「ばあ!!!」 「うわあ!!」 ふいに横から女の子が大きな声を出して僕の方に飛んできた。僕は反射的に大きな声を出してしまった。 「びっくりした!?」 女の子はクスクス笑いながら僕を見ていた。 「びっっくりしたぁ…」 力が抜けてへなへなとその場に座り込んでしまった。驚いたせいで心臓がどんどんと大きな音を立てて僕の中で響いている。
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