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「君は誰なの?見たことない顔だけど…」
そう僕を見下ろす女の子に言った。
「私、おとか。今日ここにきたの。君と一緒! 病気なの。確か君は肺が弱いんだよね?私は心臓の病気。すぐには退院できないし、仲良くしようよ」
にかっと僕に笑いかけて言った。
「さっき会ったばかりなのになんで僕の病気のこと知ってるの」
「通りすがった看護師さんに聞いたー!」
「はぁ」
ため息が出た。
僕はおとかちゃんを見上げて言った。
「僕ははると。よろしくね」
「うん!!よろしく!はるとくん!」
病気とは思えないぐらい元気に言った。するとおとかちゃんは僕に手を差し伸べた。僕はその手を握って立ち上がった。とても冷たい手で驚いたが、おとかちゃんの顔を見ると顔はほんのり赤くて血色がいい。病気って言ってたけれど、そんなに重くないのかもしれない。
おとかちゃんはまたにかっと僕に笑いかけた。
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