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あれはプロジェクト立ち直しがかなり大変そうだ。
外れていて正解だった……なんて思った私が甘かった。
「僕は増田さんの代わりに、三津屋さんにプロジェクトに入ってもらおうと思っています」
「はい……?」
課長の言う意味がまったく理解できない。
あれだけの失態だ、増田さんが外されるのはわかる。
でも、なんで私?
私だって今、他のプロジェクトに関わっている。
ふたつなんて絶対無理。
「これは三津屋さんのプロジェクトです。
外されて悔しくないんですか」
「それは……」
眼鏡の奥から真っ直ぐに私を見る課長の目は、怒っているように見えた。
プロジェクトを外されたときは、そりゃ悔しかった。
でも、後輩を育てるためなら仕方ないと思った。
……増田さんが部長のお気に入りだから、自分が女だから仕方ないと思った。
そうやって割り切って整理したのだ。
それを、今になって。
「……悔しいに決まってるじゃないですか」
何度も何度もプロジェクトの成功を想像して、わくわくした。
けれど、そんなちっぽけな理由で取り上げられた。
社畜なんだから上司の命令は絶対。
部長に逆らったら会社にいられなくなる。
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