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そして寝床には枯れ葉を敷き詰めることで、朝になれば太陽の光を浴びて起きれるようにした。
「すごいな人間は」
今まで人間の子供や野生動物としか接してこなかった光鬼は、ハナの提案にひどく感心した様子だった。
「こ、これくらいどうってことないよ」
キラキラと光る瞳で関心され、ハナの頬は赤く染まる。
村の中では生贄になるしか脳のなかった自分が少しでも役立っていることが嬉しかった。
「よし! じゃあ今度は俺が山菜採りを教えてやる!」
途端に光鬼がハナを片手で抱えあげて自分の右肩に座らせた。
「キャア!?」
突然のことに咄嗟に光鬼の腕にすがりついた。
その腕はたくましく、決してハナを離さない。
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