惹かれる

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ずっと山で暮らしているだけあって、光鬼は食べられる山菜が群生している場所をよく知っていた。 「これから冬になると食べ物が少なくなるから、今の内に蓄えておくんだ」 そう言うと取ってきた山菜や魚をさばいて、岩の上に干して保存食を作った。 「すごい。あなたって全然怖くないのね」 魚の切り身を干し終えたとき、ハナはポツリとつぶやいた。 大きな岩に座って休憩していた光鬼が戸惑ったようにまばたきをする。 「村人たちは俺を怖がってるのか?」 ハナは小さく頷いた。 「鬼は怖いものとして伝えられているものなの。だけど、あなたはなんだか違うみたい」
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