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村に捨てられ、光鬼にまで捨てられることになったら本当に行き場がなくなってしまう。
4日目の朝、まだ横で眠っている光鬼の寝顔を見つめてハナは焦燥感にかられていた。
鬼の生贄にされればすぐにでも殺されてしまうと思っていた。
だけど光鬼はなにもしてこない。
攻撃どころか、自分の基本的欲求をハナで満たそうとも思っていないようだ。
それはハナに殺すような魅力も、そして抱くような魅力もないからだろうか。
生贄としての使命を果たせないハナを、光鬼はこれから先どう扱うだろう?
もしかしたら、すでにハナを持て余していて捨てる算段を立てているかもしれないのだ。
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