6人が本棚に入れています
本棚に追加
/72ページ
そう考えると居ても立ってもいられなくて、ハナは自分で火を起こし始めた。
火起こしは家事の一貫なのでなれている。
前日の火種はまだ残っているから、そこから枯れ葉や細く削いだ木の皮に火を移す。
少し息を吹きかけてやるとすぐに大きく燃え始めるから、それを小枝に移す。
そして最後に大きな木に火をつけるのだ。
そこまでも作業をスムーズに行ったハナは、今度は鉄製の鍋に水をくんで戻ってきた。
鍋は山に打ち捨てられたものを光鬼が拾ってきたものらしく、取ってがいまにも壊れてしまいそうだ。
水が沸騰し始めたら山菜を入れる。
どの山菜も少し火を通せばすぐに柔らかくなって食べられるようになる。
最初のコメントを投稿しよう!