6人が本棚に入れています
本棚に追加
/72ページ
そう言うハナはすでに泣き止んでいて、頬を赤く染めていた。
ハナの言う意味がようやく理解できた光鬼は大きく目を見開いた。
そしてつらそうに眉を寄せると、そっとハナを地面におろした。
「新しい魚を取ってくる」
光鬼はハナの顔を見ずにそう告げると、洞窟から出ていったのだった。
☆☆☆
なにかおかしなことを言ってしまっただろうか。
2時間してもなかなか戻ってこない光鬼にハナは焦りを感じ始めていた。
今まで生活がうまく行っていたのに、私があんなことを言ってしまったから戻ってこなくなったんだろうか。
洞窟の前を何度も行ったり来たりして光鬼の戻りを待つ。
最初のコメントを投稿しよう!