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「ハナ!」
その声にハッとして振り返るとそこには武雄が立っていた。
村の幼馴染で、誰よりもハナのことを理解してくれる人。
ハナはすぐに武雄へかけよった。
「ハナ、無事だったんだな」
安堵したような武雄の表情を見もせずに、ハナは叫ぶ。
「武雄、あの人達を止めて!」
「なにを言ってるんだ。相手は鬼だぞ? ハナも、殺されるところだったんだろう?」
その言葉にハナは愕然とした気持ちで武雄を見つめた。
ハナはここに来てから1度も危険な目になどあったことがなかった。
「そんなことない! 私は無傷よ!」
「だけど、怪我してるじゃないか」
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