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武雄に言われて視線を落とすと、山道で何度もこけたときにできた青あざが残っていた。
治りかけの青あざは痛みはないのに黄色みを帯びた黒に変色し、痛々しい。
「これは違うわ! 光鬼がやったんじゃないの! だから、みんなを止めて!」
ハナの言葉に武雄は半信半疑になりながた光鬼を見つめた。
光鬼はさっきまで持っていた斧を捨てて、村人たちからの攻撃を受けるがままになっている。
かろうじて両腕で頭を守っているが、それだけだ。
どれだけ屈強な鬼でも、50人から一斉に攻撃を受ければひとたまりもないはずなのに……。
「行くぞハナ。今のうちに下山しよう」
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