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「ふふっ、しちゃった」
「……杏奈ぁ」
「あ」
私のその軽率な行動が恭輔の中の官能スイッチを押してしまったようだ。瞬時に妖艶な笑みを湛え私に迫って来る。
「杏奈、覚悟はいい?」
「な、何の?」
「俺にめちゃくちゃにされる覚悟」
「~~~」
既にお馴染みの言葉なのに未だに慣れることがなくてドキドキと胸が高鳴ってしまう。
それでも素直に同意の言葉を告げられず代わりに小さく首を縦に振ったのだった。
不毛な恋愛をして来た者同士が出逢って恋をして、そして結ばれハッピーエンドを迎えた物語。
まるで漫画か小説のような恋愛をした私たちは結婚をしてからも熱愛継続中だ。
そう、私たちのお話は結婚してからもまだちょこっとだけ続く──。
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