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(あぁ……恭輔のルーツを見た気がした)
そんなことを心でそっと思いながら私も見つめる恭輔に微笑んだのだった。
店舗続きの奥が住宅部分になっている恭輔の実家。その雰囲気は昔ながらのよき日本家屋という感じの和式仕様だった。
「其処、どうぞ。寛いでくださいね」
「ありがとうございます」
恭輔のお母さんが座布団を出し座るように促してくれる。遠慮なく其処に座ると同時に両端に恭輔の弟と妹が寄り添って来た。
「ねぇねぇ、お姉ちゃん。どうして恭兄ちゃんと付き合っているの?」
「え」
「本当本当。ねえちゃんくらい綺麗な人ならもっとイケメンゲット出来るじゃん! 金持ちで社長で背が高い、えーっと……芸能人みたいな男」
「あ、はははっ」
ストレートな物言いになんて答えようかと戸惑っていると
「こら、おまえたち、俺の杏奈に近寄り過ぎ。はい、どいたどいた」
「わぁっ」
「ちょ、退けんなよ、恭兄ぃ」
手慣れたように弟妹をポイッと退けてちゃっかり私の隣に座った恭輔。
(なんだかそのまんまなんだなぁ)
ストレートな対応や行動は私といる時と同じく、家族といる時の恭輔がいつもと変わらずにいたことが嬉しかった。
「ほらほら、雅哉、真己子。宿題やったの? 休み中にやる勉強、あったでしょう?」
恭輔のお母さんがお茶とお菓子の乗ったお盆を抱えながら居間に戻って来た。
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