16 大型商業施設

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〜 水無瀬視点 〜 ラナが居なくて、仕事など出来る訳もなく…。 出た後から集中出来ず、部屋の中を無意識に歩き回っていた。 「 何故…俺も一緒だと駄目なんだ 」 「 ラナ様も偶には羽を伸ばすことも必要なのです 」 「 だが、彼奴は自分の価値を分かってない!想羅は理解してるはずだ。クティノスがどれだけ目立つのか!ましては、外見がお嬢様じゃないか…。絶対目をつけられる 」 「 では、GPS機能を使いますか? 」 「 あぁ、もう使ってくれ 」 部屋のセキュリティーを任せてるリクの言葉に苛立ちながらも答えれば、目の前にある真っ白な壁には、商業施設の地図と共に二人の印が映し出された。 「 可笑しくないか? 」 二つの印が全く同じように、動いていることに違和感を覚えた。 どんなに寄り添っていたとしても、多少の距離は離れるはずだ。 「 想羅に連絡してみます 」 「 嗚呼 」 胸騒ぎがする感覚に、その場から背を向け、上着を持ち歩き出す。 ゙水無瀬様、申し訳ありません。ラナ様の姿がありません!゙ 「 そうだろうな。御前は護衛ロボットと連携を取れ 」 ゙それが…ランスが外されていました。私の手元にありまず 「 チッ…護衛ロボットと把握したのか。リク、商業施設の監視カメラを全てハッキングして、ラナの居所を探り出せ。その情報をスカイの方に送ってくれ。俺は娘を迎えに行く 」 「 畏まりました 」 護衛ロボットのデメリットだな。 敵意や殺意を判断しで攻撃性゙を感じた時だけに反応するが、全くそれを感知されないまま外されば効果を失う。 もし好意的な態度で近寄っていたのなら、護衛ロボットが反応するわけがない。 2台目の愛車へと乗り込めば、サングラスをかける。 「 スカイ。リクからの情報を得てるはずだ。向かってくれ 」 ゙こんにちは、マスター。11番通りを22-20の黒のミニバンが走行中、その中にラナ様が居るようでず 「 嗚呼、分かった 」 シャッターが開けば、直ぐに道路は滑走路となり車は飛行機れと変わり離陸する。 自動運転モードに切り替えていれば、想羅から連絡が来る。 ゙水無瀬様。私も其の車を追っていますが…どうやら行き先は、街外れの廃墟された工場かど 「 其処に行く前に止めたいが…。俺は今、かなり機嫌が悪い。後始末の事を考えて…泳がせてやる 」 ゙畏まりました。気付かれない距離で追跡致しまず 「 嗚呼…… 」 気持ちを落ち着かせる為に、少し息を吐いては背凭れに凭れかかる。 「 楓 」 ゙はい、我が主゙ 「 御前に枷てる、リミッターを全て解除する。殺さなければ何しても構わない 」 ゙御衣゙ ピアスに触れていた手を止め、ハンドルへと片手を掛ける。 ゙間もなく、工場に到着いたしまず 「 嗚呼、取り返しに行こうか……俺の娘を 」 丁度、想羅も着陸した為に色々文句言いたいのは山々だが、明らかに落ち込んでる様子だった為に言うのを止めた。 「 我が主、懐かしく思いますか? 」 「 全く…俺…゙オヤジの仕事゙、引き継いでないんだが… 」 ピアスが人型へと変われば、両手に銃を持った楓の言葉に呆れるように笑っては、 スカイから複数の拳銃と弾を受け取った後に、入り口へと背中当て、中の様子を伺う。 「 兄よりセンスがあるみたいですが…? 」 「 いらねぇセンスだな…。リク、中に居る人間の数は? 」 ゙武装してる人間の男が2人、戦闘型ロボットが12体、戦闘ドローンが48機でず 「 ふっ…明らかに…金持ちから盗む…クティノスの強盗犯だな。楓…イケるだろ? 」 「 問題ない 」 リクが場所と位置を把握してるなら良いと思い、お互いに頷いてから片手で合図を出して乗り込む。 「 侵入者、侵入者 」 「 チッ、飼い主か!!ぶっ殺せ! 」 「( ラナには…何も知らないで、生きて欲しかったんだけどな… )」 1番最初にドローンが向かってくれば、両手に持った拳銃の安全装置を解除した後に撃ち落として行く。 俺がドローンを始末してる間に、視界の端では楓が、戦闘ロボット相手にやり合ってるのを見て、向こうは問題無いと判断する。 「 なっ……!人間いねぇのかよ!? 」 「 俺は…生身の人間だが?てか…御前等、金がねぇんだな? 」 「 何言っていてやがる…。これは、戦闘機で… 」 「 馬鹿言え 」 倒されていくご自慢のロボット達に驚いて腰を抜かしている二人の男を見ながら、飛び回る蚊のようなドローンを撃ち落としていれば、背後から2体現れる。 「 なっ!なっ!!? 」 「 ひぃぃいっ!! 」 「 戦闘機ってのは…、こう言う物を言うんだよ 」 ゙目標確認。射程圏内゙ ゙いつでも攻撃可能。許可を゙ 入り口を破壊して入って来た戦闘機と武器を顕にした戦車に、青褪めていく男達は腰を抜かしては、其々に手を振った。 「 こんな、ロボット…持つなんて…。戦闘ロボット開発者の水無瀬しかいな……まさか… 」 「 待ってくれ!!本当に、出来心なんだ!だって、あんな店に… 」 「 御前等みたいなゴミクズ。塵となって消えろ。俺を此処まで来させたこと…あの世で後悔しろ……。撃て 」 「「 !!!! 」」 父…いや、厳密には先代は戦闘機を主に扱う科学者だった。 男はいつ戦争に出るか分からないから…と、 その知識を学ばせる為に幼い頃から、武器を扱うことを教えられていた。 俺はもう…血生臭いのはごめんだし…。 自分の会社で十分だった為に、兄に戦闘機開発の責任者を押し付けて逃げてきたが…。 結局、自分家が開発したロボットに頼ることになる。 それも… 簡単に人を殺せるような者に…。 「( ラナ…俺はそんなに、優しくない… )」 戦争を語りながら、こんな世の中にした者達と同類なんて嫌だろう。 人を殺しまくった戦闘機は、水無瀬財閥が提供したもの。 その最新が此処にいるなんて……。 ゙発射…3、2…゙ 「 ミャァー!!( パパ、ダメ!! )」 「 っ!!? 」 ゙発射…停止しまず
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