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咄嗟に言ってしまった言葉
もぶ1「お前、ウザいんだよ!早く消えてくんね?w」
もぶ2「それなそれなぁw」
――どん!
そう言って私と蹴ったり殴ったりしてくるもぶツインズ。(もぶツインズは草by作者)
奏「ヒッ‼ご、ごめんなs((」
もぶ2「はい、聞こえなぁ〜い」
もぶ2さんは私の制服を捲くって、
――ざしゅぅっ
奏「ッ……あ、やめ…」
今日美術の授業で使ったカッターナイフで私のお腹を切ってきた。
ものすごく痛いんだよ、カッターナイフって。やめてよ…。
なんて心の中で言う私に笑いが込み上げてくる。
言ったところでどうせ二人がやめてくれないのはわかりきっていたから。
この二人は私の通っている手塚中学校のいじめ代表みたいなもの。
先生たちだって証拠がないから注意もできずで私達標的へのいじめはどんどんエスカレートするばかり…。
殴られる、蹴られる、切られる、水かけられる、物隠される、奪われる、壊される、脅迫される、トイレの便器に顔を突っ込まされる………。
なんで私なんだろう。もう、嫌だなあ…いっそのこと殺してほしいくらいだよ‥。
傷つける、だけで終わりなんじゃなくて殺してくれないかなあ。
私、痛いのとか苦しいのは嫌いだけどずっと続かないならそれでいいよ?
そんなに嫌いなら、視界に映したくないって思うなら、殺せばいいのに。
中学生になって約2年。
入学式の後日からいじめがスタートしたけど未だ痛みや苦しみに慣れないでいる。
……いや、慣れないっていうのもおかしいかな?
普通の人は慣れないようなことだもんね。
もぶ1「やめてほしかったら、屋上から飛び降りればぁ?wもし死ななくても許してあげるよw」
もぶ2「うんうんwこの学校3階建てだから死なないかもだけどね?w」
きゃはは〜と笑うツインズに久しぶりに怒りが込み上げてきたような気がする。
私ってそんなに嫌われてんの?自分たちの都合で私を飛び降りさせようとしてさぁ何なのかなあ、ほんとに。
最近は怒りっていう感情を心の奥の奥に仕舞い込んでたから忘れかけたけど、二人の一言によって蘇った。
復讐したい…!この二人に。
今まで散々悪口とか酷いことされてきたから全部全部やり返してやりたい……!
まずは、反抗してみよう。逆効果かもしれないけど一回やってみよう!
奏「…や、……。」
もぶ1・2「あ?なんだよ」
聞き返してきたツインズに少し大きめの声できっぱりと伝えた。
奏「いや、です」
もぶ2「お前自分の立場わかってんの」
もぶ2さんの眉間にしわが寄る。
もぶ1「うっざw何こいつ。もぶ2〜」
もぶ1さんは笑ってるけど目が笑ってない。
もぶ2「言いたいことはわかるよ。"こいつ消そ”って?www」
もぶ1「うんwやっちゃお!」
ツインズたちが飛びかかってこようとした時、私は叫んだ。
奏「“二人が消えてよ………っっ!!”」
すると二人の動きが止まりその場がシン‥と静まり返った。
奏「も、もぶ1さんともぶ2さ、ん…?」
殴られる覚悟で二人の顔を覗いたら急に視界に二人が入らなくなって、数秒固まってしまった。
二人はどこ、?急に消えるなんてありえない。でも私が二人の顔を覗いた瞬間に、“消えっちゃった”…。
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