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俺たちが戦っていたときは劣化が激しく、かなりボロボロの状態だった。さらに俺たちの猛攻を受けて、最後辺りは外側の皮膚のほとんどが剥げ落ち、クッソ堅い金属製の外骨格が剥き出しの状態にまでなったが、今はそんな醜い面影は一切ない。側から見ればアンドロイドとすら見えないほど、彼女は``人間``にしか見えなかった。
薄黄緑色の髪を一本の三つ編みにして束ね、それを右肩から垂れ下げている姿は自分より年上の超絶美人なお姉さんそのもの。戦っているときは頓着してなかったが、白味を帯びた薄緑色のぴっちりとしたバトルスーツみたいなのを着ていたんだなと横目で見やりながら、視線を久三男に戻す。
「まあ大丈夫だと思うし、正直聞くだけ野暮だと思うが念のため……女アンドロイドはもう俺たちの味方? でいいんだよな?」
気になっていたこと。それは女アンドロイドが味方なのかどうか、だ。
正直久三男の手によって修復されたのだから、今になって治した相手を裏切るような真似をするとは思えない。もしそうなら治った瞬間に久三男をぶっ殺しているはずだし、そうなっていないあたりカオティック・ヴァズのときと同じく、友好的な存在になっていると考えても問題はないだろう。だが、とりあえず念のためである。
「味方じゃなかったら、僕はここにいないでしょ」
やはり天才、俺と同じ考えに至ったようだ。
「おっっはよございまー!! ってえ!? なんかすっげえ美人のチャンネーいるんだけど!?」
「ヤバイよ!! ボクのち◯こが浮き足立ってる!! 今にも飛び出そうだ!!」
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