プロローグ:異世界転移先が激戦区だった少年のモーニングルーティン。

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 皆さんはどういう朝を過ごしているだろうか。  カーテンから溢れた日の光。けたたましく鳴り響く目覚まし時計。眠気という名の気怠さを背負い、逃れたくもない布団の魔力から身を引いて、朝食を食べにリビングへと向かう。人によっては朝食を食べずに歯を磨いて顔を洗い、寝巻きを脱ぎ捨て制服もしくはスーツを着、外の世界へいざ出陣する奴もいるだろう。  そう、何のことはない新しい一日の始まり。俺もかつては、そんな一日の始まりに疑念を感じたことは一度たりともなかった。この理不尽極まりない、ファンタジー感もクソもない詐欺紛いな``異世界``に来るまでは―――。 「おはよう、ジーク!」  寝ぼけ眼をこすりながら、掛け布団を引っぺがす。  布団を剥がしたその先に、人の股間で蹲る長い黒髪に金髪のメッシュが特徴的な少女が一人。少女が何をしようとしているのかを察した瞬間、醒めようとしていた眠気がどっと押し寄せてきた。 「……またかお前」 「いーじゃん、眠気覚ましのお・そ・う・じ」 「要らねーんだが」  俺が今何をされているか。色々と面倒なものに引っかかる気がするので詳しくは話せないが、俺の大事な息子が白日の下に晒されていた。  ズボン、そしてパンツという二つの防波堤を破壊され、空気中に晒された俺の息子。カーテンからの溢れ日に当てられ、赤身の部分が綺麗に輝いていた。これがアニメとかでよく見る、謎の白い光の正体だったのかと改めて思い知らされる。
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