21.懺悔

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それでもメグは、異世界に飛ばされて右も左も分からなかった俺と母にとって、恩人だ。恩返しがしたかった。 本当は働かせたくなんかなかったけど、メグは真面目だしそれ以上のいい理由が思いつかない。しかも家事がどうしても苦手な俺にとって、メグの存在はかなりありがたく、そしていてくれるだけで癒やしだった。 結局、また、好きになってしまった。 いや……というかメグ以外好きになったことがないから、ずっと初恋が続いているのかもしれない。 もっと近づきたい。でもそんな資格俺にはない。そんな考えを行き来して、半年が経ってしまった。 そして今回の事件だ。フィンジアスは治安の良い都市だが、暗い部分はどんな街にでもある。オメガを狙った犯罪は起きやすいと分かっていたのに、守りきれなかった。 しかも俺への怨恨の矛先がメグに向かってしまったというのが最悪だ。メグは全く気づいていないが、俺が彼を大事にしていることは誰が見ても気づくことだった。 なぁ、メグ。俺はどうすればいい?どうやって……償えばいい?
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