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序盤
『愛する人がこの世に生きていたらどんなに幸せだったとかでしょう。』
そのセリフを聞いたのは偶然だった。
その日はいつも一緒に遊んでいる友達と一緒に映画を観る予定だった。広告のチラシを見て一目に行きたいと思った。
よくある恋愛ものな映画であったがやけに身入ってしまった。
王国で最も嫌われている王女様が幼馴染の第二王子と結婚する予定だった。これから幸せになるはずなのに、隣国の戦争で王子が戦地で死んでしまう。心を閉ざした王女はひっそりと息を引き取ったと言うものだった。
批判殺到かと思ったがそうでは無かった。
前作の小説があるらしくなんかの賞で表彰されていたらしい。
あとで本を買おうが迷ったが辞めた。
その映画を見終わって何日が過ぎだがやけに明確に思い出すことができる。雨の音がリアルに聞こえ、誰かのセリフが聞こえる。
まるで自分の出来事のように。
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