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今日、純一郎が、死んでしまった。
純一郎は、わたしが五歳の時に、誕生日の贈り物として、我が家に来た柴犬だ。
純一郎は、いつも、わたしたち家族を、心から、愛してくれた。
いつも、じっと、わたしの目を見て、わたしが喜ぶことを敏感に感じ取っていた。
わたしは、純一郎がくれたような、偽りのない愛を、他に知らない。
その純一郎が、死んだ。
わたしは、どうしようもなく、悲しくて、本当に後を追おうかと思った。
でも、きっと、純一郎は、死んでも、いつもわたしのそばにいて、いつものように、じっと見ていてくれる。
姿は、消えてしまったけれど、あの愛は、決して消えはしない。
わたしが、いつか死んで、純一郎に会えたら、抱き締めて、わたしもずっと愛していたと、伝えよう。
それまで、頑張って、生きようと思う。
了
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