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「でも、今のミフユには、おばけにはない、じゆうがあるのよ?」
…と。
フユミは、おねえさんのすがたのまま?
「おばけはね、お花屋さんにはなれないし、こうかんっこもできないの。てつぼうもやれないし、おともだちになりたくっても、きっと、いやにおもわれたり、へんにおもわれたり」
…と。
「だからね、フユミはじゆう。ミフユだって、じゆうなの。じゆうになることが、おなじじゃないだけなの」
と…きれいに、ほほえみながら。
「そして、ね? おもいだしたのでしょう?」
と、フユミは、私をみる。
「…うん」
と、私は、フユミへとうなずいて。
そう、私…おもいだしている。
あの、夢の中で、おねえさんのフユミにつたえていた…『願いごと』を。
「その願いが、きっと、かなうことは…もう、わかっているのではないかしら?」
と…フユミは。
「…うん」
と…私は。
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