鏡の向こうに行けますように

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…こんな事考えても、仕方無いか。 肩に提げたバッグをかけ直し、歩き出そうと したその時。 「あぁ、やっと出て来た。待ちくたびれま したよ。」 * また、あのしわがれた声だ。 駐車場や出入口付近をを見渡してみたが、 パトカーや白バイは見当たらない。恐らく派出所から自転車で来ているのだろう。 一時間近く外で待機していたのか、手にはホットの缶コーヒーが握られている。 もう一つ変わった点は、初老の警官の隣に新人 らしき若い男を同伴している所だ。
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