鏡の向こうに行けますように

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若い方の警官は、身長はやや小さいが悪くない 容姿をしている。彼は懐から出した警察手帳を 私に向けると、折り目正しい動作で小さく一礼 して見せた。 肩にのしかかる荷物が重い、疲れも溜まって来た 事だしそろそろ帰りたいのだが。 不機嫌さを隠さない私に、初老は何処か言い訳 めいた口調で私をその場に繋ぎ止めた。 「先程、ストーカーという言葉に反応してた でしょう。いえね、私達も仕事ですから困ってる人を放っておけんのです。」 「だからって、待ち伏せするのは流石に職権乱用 じゃ…」 この様子だと、何を言っても通じそうにない。
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