鏡の向こうに行けますように

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どうして、熱心なまでに私に執着を見せるの だろう。何か私に、伝えたい事でもあるのか。 無理な体勢で首は痛まないのか。 気になる事は山々あったが、駅に到着し朝の 空気を吸うと自然と気持ちは軽くなった。 きっと、仕事に打ち込んでいる内に余計な 考えも無くなる。そう自分に言い聞かせ、 私は会社へと急いだ。 *  事態が急転したのは、翌日の夕方だった。 「お先に失礼します。」 定時で仕事を終えた私は、その日はいつもより 清々しい気持ちで退社する事が出来た。 仕事は決して苦痛ではなかったが、ここ数日残業が続いていたため疲れ気味だったのだ。
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