Prolog ~辻森理苑~

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Prolog ~辻森理苑~

 辻森理苑(つじもりりおん)は憂鬱だった。  もう何度自分の人生を呪ったか分からない。  これまでの人生で、ただの一度も生きていて良かったなどと思ったことは無い。  見放され、騙され、蔑まれ、汚泥を啜りながら生きてきた。  大人など信用に値しない。  だから、こんな感情は間違っている。
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