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42車窓から見た朝の山陽の風景
43展望車(朝)
咲苗がバスケットに入れたパンを配る。
彩乃「次の小郡で降りなかったら、下関へまっしぐらだ。降りてもいいんだよ」
渚「ここまで来たら、みなさんと一緒です。新時代を迎えた仲ですから」
彩乃「降りて、男に恨み言のひとつもいってやれ」
渚「そうですね。でも、東京へ帰ったら、探してみたいものがあるんです」
彩乃「何を探すの?」
渚「制服向上委員会」
さくら「せりなちゃんはガセだっていってたけど」
みやび「メンバーが入れ替わって、今でも続いているとはいうけど、たしかなことは分からない。もしかすると立ち上がった民衆たちが、権力に潰されるとき、最後に見た幻かもしれないわよ」
渚「それでもいいんです。どこかにきっといます」
咲苗「(立っていて)私も乗務先で噂を聞いたら、みなさんにお伝えします。でも、私は制服向上委員会って・・・・・」
といってうつむいて笑う。
渚「(咲苗のセリフを受け継ぐように)いつか、この国の民衆が、権力の理不尽に向かって立ち上がるとき、きっと、私たちの前に現れるような気がします。新たなメンバーと新たな決意とともに」
44小郡駅・ホーム
汽車。
45展望車
咲苗「小郡~小郡~」
渚「降りなくていいんですか?」
さくら「私は覚悟はできてる。商法違反で起訴されて実刑になっても、来年には新帝様のご即位の大典恩赦があるだろう。すぐに出てこれるよ」
渚「楽観的なんですね。うらやましい」
46 車輪が動く
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